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シリコンゴムの作り方。製造工程や生成方法を解説

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シリコンゴム製品ができるまでには、原材料から原料を作り、原料から完成品を作るなど、様々な過程を経て作られます。

このページでは、シリコンゴム製品ができるまでの流れを簡単に解説します。

シリコンゴムの作り方

シリコンゴムができるまでには、大きく2つの製造過程に分けられることができます。

1つ目はシリコンゴム製品のもととなるシリコンコンパウンド(生ゴム)の製造方法で、2つ目は弾性を持つシリコンゴムの製造方法です。

シリコンゴムの生ゴムを製造

シリコンゴムのもととなるシリコンコンパウンド(生ゴム)ができるまでには、ケイ石(二酸化ケイ素が主成分)から原料となる金属ケイ素を取り出し、金属ケイ素から有機基が結合したポリマー状のシリコンコンパウンドが製造されます。

ケイ石から金属ケイ素を製造

ケイ石は、酸素とケイ素からなる鉱石で、酸素とケイ素が結合した二酸化ケイ素(SiO2)という物質として自然界にたくさん存在しています。

金属ケイ素は、ケイ石を還元して製造されます。

ケイ素と酸素を主成分とするケイ石を木炭などと一緒に電気炉で融解、還元してつくります。具体的には電気炉にケイ石、木炭などの炭材を配合投入し、そこに大電流を流して炉心温度を上げると、炭材から出るガスがケイ石から酸素を奪い、ケイ素が金属状に遊離して金属ケイ素ができ上がります。

出典:金属ケイ素/どうやってつくるのですか?|信越シリコーン

金属ケイ素は、シリコンゴム(Silicone rubber)の原材料でもありますが、シリコンウエハー等の半導体用途のシリコン(Silicon)の原材料でもあります。

金属ケイ素からシリコンコンパウンドを製造

金属ケイ素がそのままシリコンパウンドになるわけではありません。

シリコンコンパウンドになるまでに、まず金属ケイ素からシリコンコンパウンドのもととなるシランが作られます。

シランは金属ケイ素を直接法で反応させて作られ、酸素を持たないモノマーの有機ケイ素化合物となります。

金属ケイ素は、主に直接法と呼ばれる反応過程を経て、シリコーンの原料となるシランになります。直接法とは、金属ケイ素と銅触媒の混合物にハロゲン化炭化水素を反応させる方法です。こうしてできたシランは、いくつもの複雑な化学反応を経て、多彩な機能をもったシリコーンになります。

出典:金属ケイ素/どのようにしてシリコーンになるのですか?|信越シリコーン

また、できたモノマーであるシランに、酸素を結合してポリマーを形成させることでシリコン(Silicone)となります。

この工程でのシリコンは、シリコンコンパウンドやシリコンオイルのことを指します。

※ポリマーやモノマーについては「▼ポリマーとは」を、シリコンについては「▼シリコンとシリコーンの違い」を参考にしてください。

弾性を持つシリコンゴムを製造

シリコンゴムのもととなるシリコンコンパウンド(生ゴム)から弾性をもつ製品になるまでには、成形、混合、加硫などの工程を経て製造されます。

混合や練りの工程

シリコンゴムの原料となるシリコンの生ゴムに顔料や添加物を混ぜて、練り上げる工程となります。

この工程にて色付けやシリコンに特殊な特性を持たせることが可能です。

成形工程

練り上げた生ゴムを希望の形となるように成形する工程です。

板状にするためには薄くのばしていきます。また、金型へ流し込み完成品の形に成形することもあります。

加硫工程

薄くのばしたり、金型に流し込むだけでは、柔らかい変形するコンパウンド状のシリコンゴムのままとなるため、加硫というシリコンゴムに弾性を持たせる工程が必要となります。

加硫とは、熱を加えてゴムを固めることを指します。加硫にもゴムの材質により様々な方法があり、硫黄を加える硫黄加硫や、有機過酸化物を加える過酸化物加硫などがあります。

まとめ

シリコンゴム製品ができるまでには様々な工程があり、複雑な反応をたくさん経て身近なシリコンゴム製品へと生まれ変わります。

ここでは、シリコンコンパウンドからの作り方を説明しましたが、シリコンオイルよりシリコンゴムを作るような方法もありますので調べてみてください。

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