○○ポリマーなど、会社名の由来ともなるポリマーですが、ポリマーって何?と疑問に思ったことはありませんか?
このページでは、ポリマーの意味をはじめ、ポリマーとは何か、その他には何マーがあるのかなど、ポリマーに関わる基本知識を解説します。
目次
ポリマー(Polymer)とは
ポリマーとは、複数のモノマー(単量体)が重合することによりできた化合物のことで、重合体とも呼ばれます。
また、高分子の有機化合物であることが多くあります。
ポリマーの「ポリ」ってどのような意味?
ポリマー/Polymerのポリ/Polyは、沢山や多くのという意味を持ちます。
そのため、たくさんのモノマー・Monomerが重合した重合体「ポリマー/Polymer」と呼ばれるようです。
ポリマーの代表例
高分子の有機化合物であるポリマーには、樹脂やゴムなどがありますが、どのような物質がポリマーなのか例を交えて解説します。
身近なポリマー
ナイロン
衣服など、生活に欠かせない素材である、合成樹脂:ナイロンもポリマー(重合体)です。
合成の方法は様々で、ナイロン6,6は、アジピン酸とヘキサメチレンジアミンを重合や、ニッケル触媒を利用した1,3-ブタジエンのヒドロシアノ化などの製作方法があり、ナイロン6(アミラン)は、ε-カプロラクタムを開環重合することで作られます。
他にも、アクリロニトリルを原料に、電解ヒドロ二量化法により中間体のアジポニトリルを合成する方法もあるようです。
参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/ナイロン
ポリエチレン
スーパーマーケットやコンビニのレジ袋や、ごみ袋に使用するポリ袋の素材である、合成樹脂:ポリエチレンもナイロンもポリマー(重合体)です。
合成の方法は用途により異なり、エチレンを低圧条件・中圧条件で酸化クロム系触媒存在下で重合させると高密度ポリエチレン(HDPE)となり、1,000気圧以上の高圧条件で重合させると低密度ポリエチレン(LDPE)が作られます。
他にも、過酸化ベンゾイルやアゾビスイソブチロニトリルを開始剤としてラジカル重合によって作る方法もあるようです。
参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/ポリエチレン
タンパク質
ヒトをはじめ、生物には欠かせないタンパク質もポリマー(重合体)の1つです。
タンパク質は、アミノ酸が鎖状に重合してできた高分子化合物です。
タンパク質の合成は、生きた細胞の中で行われ、合成されたものは生物の構造そのものとなります。
重合体の対義語、単量体(モノマー)
モノマーが多数結合した高分子のことをポリマーといいます。
モノマーは、重合を行う際の基質のことで、単量体とも呼ばれます。
その他、二量体、三量体など
ポリマーが1つに対し、ポリマーが複数ですが、2つや3つでもそれぞれ呼び方があります。
ダイマー(Dimer)
ダイマーは、モノマー同士が2つつながって重合体となった二量体です。
トリマー(Trimer)
トリマーは、モノマー同士が3つつながって重合体となった三量体です。
テトラマー(Tetramer)
テトラマーは、モノマー同士が4つつながって重合体となった四量体です。
ペンタマー(Pentamer)
ペンタマーは、モノマー同士が5つつながって重合体となった五量体です。
モノマーの代表例
エチレン
ポリマーがポリエチレンに対して、モノマーはエチレンです。
スチレン
ポリマーがポリスチレンに対して、モノマーはスチレンです。
プロピレン
ポリマーがポリプロピレンに対して、モノマーはプロピレンです。
塩化ビニル
ポリマーがポリ塩化ビニルに対して、モノマーは塩化ビニルです。
アクリルアミド
ポリマーがポリアクリルアミドに対して、モノマーはアクリルアミドです。
シリコンゴムもポリマーの1つ?
シリコンゴムやシリコンオイルは、ケイ素と酸素の直接結合からなるシロキサン結合(Si-O)の構造であるため、ポリマーだと言えます。
※構造については、「▼シリコンゴムの構造」をご確認ください。
まとめ
いかがでしたか?
身近な物や、学生時代に聞いた物質を想像するとわかりやすかったかと思います。
シリコンゴムもポリマーの1つ。シリコンゴムについても調べてみてください。